画家   高橋幸子          Sachiko  Takahashi

第77回女流画家協会展（会員の部）に出品し、SOMPO美術館賞を受賞しました。ありがとうございました。
6月6日(木)～6月13日(木)東京都美術館にて開催されます。ご高覧いただければ幸いです。

「道供養碑の宴」F100号、油彩。
道供養の碑というのは、道の開通を祝うとか道の安全を祈るために昔の人が建立したようです。
検索すると日本各地にいくつかはあるようです。

勤め先が棚田に囲まれた山奥なので、昼休みに棚田の中の山道をよく散歩するのですが、集落の墓地に向かう途中にこの碑があって、その後ろには石の祠があります。

石の祠を描いた絵で、十日町市美術展で初めて市展賞をいただきました。それから数年経ち、ある年に大雪のためか祠が横倒しになってしまいました。（雪国では墓石等が倒れたりよくあります）

いつも散歩で見かけるたびに気になるのですが、石の祠が直されることなく今に至っています。そこの土地の持ち主の方がもう棚田に来られないのかもしれません。

道供養の碑は今のところしっかり建っていますが、遠くもない未来、この土地に何人の人が暮らし続けるかも判りません。
やがては失われるかもしれない風景ですが、秋が深まりタンポポの葉が可愛く色付いた様子が、草たちと道供養碑のパーティーのようだなと思い、絵にしました。

石の祠も健在な当時の姿で描きました。